| 記事 No.6 |
1994年3月3日(木曜日)朝日新聞 |
『胎児の耳』で聞く語学、上陸

各言語に特有の周波数で学習
外国語を学ぶ上で大事なのは耳。その国で生まれる胎児と同じ条件下に耳を置くことでその外国語に適した耳を作るという、フランスの語学学習方法「トマティスメソッド」が日本でも導入され、注目され出した。外国語に何度挑戦してもうまくならない学習者への福音となるかどうか。
トマティスメソッドは、「人は聞こえる音声しか発声できない」という考えが基礎。各言語には、それぞれ特徴的な周波数帯があり、この周波数がうまく聞こえなければ勉強してもあまり効果は上がらない。そこで、胎児が聞いているのと同じように聞こえる音を機械的につくり、それを繰り返し聞くことで耳を慣らしていこうというものだ。
実際にヘッドホンを付けると、カシヤカシヤという、水の中で虫の音が響いているような音がする。いくつかの言語を聞き比べると、リズムや音の高低に差があることがわかる。
メソッドには四十年以上の歴史があり、現在、十八力国にトレーニングセンターがある。フランスでは、小学校の授業にも採り入れられているという。
日本では昨年四月、東京・六本木に「トマティスジャパン」(村瀬邦子代表)がセンターを開いたのが最初で、現在五力所のセンターで約二百五十人が受講している。村瀬さんは「語学学習にも有効ですが、海外では、耳は脳と密接にかかわっているとの考えから、心因性障害の治療などにも応用されている」と話している。
名古屋大学言語文化部の滝沢隆幸教授の話
各言語ごとに優先的な周波数があることは広く認められている。欧米では良く知られた学習方法だが、なぜ効果があるのか、欧米では有効でも日本人にはどうかなどを研究したいと考えている。
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