トマティス関連記事:セラピスト式語学研修所を日本に
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記事 No.5 1993年10月30日(土曜日)日経流通新聞

セラピスト式語学研修所を日本に

 

心の障害治しつつ語学の力を高める

自分の娘の語学学習体験を基に、セラピストの手法を取り入れたフランスの語学研修所、トマティス・センターの日本支部を設立した村瀬邦子社長は語学教育にはもともとはずぶの素人だった。自他ともに認める「フランス好き」。大学時代に仏語を学ぶのに苦労したので、長女は日本にあるフランスの学校に通わせたほどだ。そして、この娘のフランス留学が支部設立のきっかけとなった。親の期待が大きすぎたのか、娘は留学途中でくじけかかった。そんな娘を救ったのは、ホームステイ家族が勧めたトマティス方式だった。トレーニングの過程で村瀬社長は泣けてきたこともある。カウンセリングの結果、母親に信頼されていないと感じる娘の姿が浮かんだからだ。

 その後、娘のフランス語はみるみる上達し、親子のコミュニケーションも円滑になるに従って、この方法を一人でも多<の日本人に伝えたいと痛切に感じた。一年後には自分がパリに赴いて養成講座に通い、日本人で初めて「エデュケーター」の資格を取得した。

「外国語コンプレックスの人、心囲性の障害を持つ人の役に立ちたかった。娘の語学力は飛躍的に伸びただけでなく、セラピスト方式で親子関係の改善にもつながったからだ」。トマティス・ジャパン設立の動機をこう話す。

 今年の四月に開講して以来、これまでに八歳から七十代までの生徒が学んだ。単に語学を学びたい人だけでなく、難聴者など通常の語学教室では学習が難しい人たちもやってくるという。

 目下の悩みは、教育者やカウンセラーの数が足りないこと。教育者の数を増やせば、教室数を増やすこともできる。従来、パリだけで開講されていた養成講座を、今年の春から日本でも受講できるようにした。現在、三十人近くのエデュケーターとカウンセラーが講座を修了するのが楽しみだ。

<レフェリー>

大きい潜在需要

 トマティス方式はフランスでは政府援助のもと、発声や書き取りが苦手な小学生の教育に取り入れられているという。日本でも、フランス大使館の肝いりで広報活動が行われいる。

 問題はなじみの少ない日本で、どれだけ一般の信頼を得られるかということだろう。日本の教育システムでは外国語の学習が、実用に結び付いていない場合が多い。「分かる」「使える」外国語を習得したいという潜在需要は大きいはずだ。英語教育関連出版社大手のアルクが資本参加しているが、これも利用者の信頼感につなげたいところだ。     


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